2BC 第4章
4. 指数・対数関数
指数対数関数の全体像
高校数学の全体像のように,「○○関数」と名の付く分野では,
\(①\)グラフ\(②\) 方程式・不等式\(③\)最大・最小が3大テーマ!
この「3つの目次」を意識しながらマスターしていこう!
Point 2BC 4.1.1 指数関数・対数関数のグラフまとめ
■ 指数関数 \(y=a^x\) のグラフ …定義域は実数全体,値域は\(y>0\)。点\((0,\ 1)\)を通り,\(x\)軸が漸近線。
■ 対数関数 \(y=\log_a x\) のグラフ …定義域は\(x>0\),点\((1,\ 0)\)を通り,\(y\)軸が漸近線。直線\(y=x\)に関して対称。
底 \(a>1\)(増加関数!)
\(0<\)底 \(a<1\)(減少関数!)
底 \(a>1\)(増加関数!)
\(0<\)底 \(a<1\)(減少関数!)
Point 2BC 4.1.2 指数・対数の方程式・不等式まとめ
\(a>0,\ a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 1\)のとき,
\(a^p=a^q \iff \class{mathkuu}{\underline{p=q}}\) (1対1の関数)
\(p>0,\ q>0\)のとき, \(\log_a p=\log_a q \iff \class{mathkuu}{\underline{p=q}}\) (1対1の関数)
不等式は,底が1より大きいか小さいかで不等号の向きの扱いが変わるので要注意! \(p>0,\ q>0\)のとき, \(\log_a p=\log_a q \iff \class{mathkuu}{\underline{p=q}}\) (1対1の関数)
\(a>1\)のとき,
\[a^{○}>a^{△}\iff \class{mathkuu}{\underline{○>△}}\]
\[\log_a ○ >\log_a △ \iff \class{mathkuu}{\underline{○>△}}\]
大小一致(グラフが増加関数)
\(0<a<1\)のとき,
\[a^{○}>a^{△}\iff \class{mathkuu}{\underline{○<△}}\]
\[\log_a ○ >\log_a △ \iff \class{mathkuu}{\underline{○<△}}\]
大小逆転!(グラフが減少関数)
なぜ「\(\iff\)」で結べるのか 一般の関数\(f(x)\)では,\(f(p)=f(q) \iff p=q\) は成り立たない。
たとえば\(f(x)=x^2\)なら,\(f(-3)=f(3)=9\)なのに\(-3\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 3\)である。
「出てきた値が同じ」でも「入れた値が同じ」とは限らない。 ところが指数関数と対数関数は,グラフがつねに増加かつねに減少のどちらかなので,
異なる値を入れれば必ず異なる値が出てくる。
つまり入力と出力が1対1に対応している。だからこそ,
\[a^p=a^q \ \Longrightarrow\ p=q,\qquad \log_a p=\log_a q \ \Longrightarrow\ p=q\]
と中身だけを取り出して比較してよい。指数方程式・対数方程式が「底をそろえて中身を比べる」だけで解けるのは,この性質のおかげである。 ※対数のときは,そもそも\(\log\)の中身が正でなければ定義されないので,\(p>0,\ q>0\)が前提として必要になる。
主な基本事項・重要ポイント
Point 2BC 4.2.1 指数法則(自然数)
\(m, \:n\)が自然数のとき
- \(a^m \times a^n=\)\(a^{m+n}\)
- \(\left(a^m\right)^n=\)\(a^{m n}\)
- \((a b)^n=\)\(a^n b^n\)
Point 2BC 4.2.2 指数法則(整数)
\(a \mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 0,\ b \mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 0\)で、\(m, \:n\)が整数のとき
- \(a^m \times a^n=\)\(a^{m+n}\)
- \(a^m \div a^n=\)\(a^{m-n}\)
- \(\left(a^m\right)^n=\)\(a^{m n}\)
- \((a b)^n=\)\(a^n b^n\)
- \(\left(\dfrac{a}{b}\right)^n=\)\(\dfrac{a^n}{b^n}\)
\(a \mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 0\)で、\(n\)が正の整数のとき \(a^0=\)1, \(a^{-n}=\)\(\dfrac{1}{a^n}\)
ただし、\(0^0,\: 0^{-1}, \cdots\)は定義しない。
ただし、\(0^0,\: 0^{-1}, \cdots\)は定義しない。
Point 2BC 4.2.3 指数法則(有理数)
\(a > 0,\:b > 0\)で、\(m, \:n\)が有理数のとき
- \(a^m \times a^n=a^{m+n}\)
- \(a^m \div a^n=a^{m-n}\)
- \(\left(a^m\right)^n=a^{m n}\)
- \((a b)^n=a^n b^n\)
- \(\left(\dfrac{a}{b}\right)^n=\dfrac{a^n}{b^n}\)
\(a>0\)で、\(m,\ n\)が正の整数、\(r\)が正の有理数のとき、
\[ a^{\frac{m}{n}}=\class{mathkuu}{\underline{\sqrt[n]{a^m}}},\ \ \ a^{-r}=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{a^r} }} \]
Point 2BC 4.2.4 指数法則(実数)
\(a>0,\:b>0\)で、\(m, \:n\)が実数のとき
- \(a^m \times a^n=a^{m+n}\)
- \(a^m \div a^n=a^{m-n}\)
- \(\left(a^m\right)^n=a^{m n}\)
- \((a b)^n=a^n b^n\)
- \(\left(\dfrac{a}{b}\right)^n=\dfrac{a^n}{b^n}\)
Point 2BC 4.2.5 「aのn乗根」と「n乗根a」
■ 「\(a\) の \(n\) 乗根」 … \(n\) 乗すると \(a\) になる数。複数ある(虚数も含む)。
ex.) \((4の2乗根)=\class{mathkuu}{\underline{\pm 2}}\) \((8の3乗根)=\class{mathkuu}{\underline{2,\: -1\pm \sqrt{3} i}}\)
■ 「\(n\) 乗根 \(a\)」 … 記号 \(\sqrt[n]{a}\) のこと。\(a>0\) のとき,\(n\) 乗すると \(a\) になる正の数(ただ\(1\)つ)。
ex.) \((2乗根4)=\sqrt{4}=\class{mathkuu}{\underline{2}}\) \((3乗根8)=\sqrt[3]{8}=\class{mathkuu}{\underline{2}}\)
Point 2BC 4.2.6 正の数の累乗根の性質
\(a>0,\ b>0\)で、\(m,\ n,\ p\)を正の整数とするとき、次が成り立つ。
- \(\sqrt[n]{a}\sqrt[n]{b}=\)\(\sqrt[n]{ab}\)
- \(\dfrac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}}=\)\(\sqrt[n]{\dfrac{a}{b}}\)
- \((\sqrt[n]{a})^m=\)\(\sqrt[n]{a^m}\)
- \(\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}=\)\(\sqrt[mn]{a}\)
- \(\sqrt[n]{a^m}=\)\(\sqrt[np]{a^{mp}}\)
Point 2BC 4.2.7 【発展】正・負の数の累乗根まとめ
\(\sqrt[n]{a}\)が表す意味

※\(\sqrt{-3} \times \sqrt{-5}=\sqrt{(-3)(-5)}=\sqrt{15}\)は間違い。(累乗根の性質が成り立つのは正の数のとき\()\)
正しくは、 \(\sqrt{-3} \times \sqrt{-5}=\sqrt{3}i \times \sqrt{5}i=-\sqrt{15}\)
\(\sqrt{-1}\)の形をみたらすぐに \(i\) に直そう。
Point 2BC 4.2.8 \(y=a^x\)のグラフと性質
- 定義域は実数全体、値域は正の数全体である。
- 点\((\class{mathkuu}{\underline{0}},\class{mathkuu}{\underline{\: 1}}),\ (1,\ a)\)を通り、\(\class{mathkuu}{\underline{x}}\)軸を漸近線としてもつ曲線である。
- 底\(a\)は、\(\class{mathkuu}{\underline{a>0}}\),\(\class{mathkuu}{\underline{a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 1}}\)のみを考える。
- \(a>1\)のとき右上がりの曲線、\(0<a<1\)のとき右下がりの曲線である。
- \(a>0,\ a\neq 1\)のとき、\(a^p =a^q\: \Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\: p=q}}\) (1対1の関数)
\(a>1\)のとき、
\[a^○ > a^△\: \Longleftrightarrow \: \class{mathkuu}{\underline{○>△}}\]
\(0<a<1\)のとき、
\[a^○ > a^△\: \Longleftrightarrow \: \class{mathkuu}{\underline{○<△}}\]
Point 2BC 4.2.9 指数方程式・不等式の解き方
- ① カンタンな底にそろえる。
- ② 似てる形はおきかえる。
- ③ (不等式は)底が1より大or小カクニンする。
例 \(4^x-3\cdot 2^{x+1}+8>0\) を解け。 ① 底をそろえる \(4^x=(2^2)^x=(2^x)^2\),\(3\cdot 2^{x+1}=6\cdot 2^x\) だから
\[(2^x)^2-6\cdot 2^x+8>0\] ② おきかえる \(2^x=t\) とおくと \(t>0\)(範囲check!!)。
\[t^2-6t+8>0 \iff (t-2)(t-4)>0 \iff t<2\ または\ t>4\]
\(t>0\) とあわせて \(0<t<2\) または \(t>4\)。
③ 底が\(1\)より大か小かカクニン \(2^x<2^1\) または \(2^x>2^2\)。底 \(2\) は\(1\) より大きいので不等号の向きはそのままで
③ 底が\(1\)より大か小かカクニン \(2^x<2^1\) または \(2^x>2^2\)。底 \(2\) は\(1\) より大きいので不等号の向きはそのままで
\(\class{mathkuu}{\underline{x<1}}\) または \(\class{mathkuu}{\underline{x>2}}\)
Point 2BC 4.2.10 対数の定義
\(a>0,a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}1,M>\class{mathkuu}{\underline{0}}のとき\)
\(a^p=M\iff \class{mathkuu}{\underline{p=\log_aM}}\)
aを「底」、Mを「真数」という
Point 2BC 4.2.11 \(\log_a a^p=\ ?\)
\(a>0,\: a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}1,\: pは実数のとき、\)
\[\log _a{a^p}=\class{mathkuu}{\underline{p}}\]
\[特に、\: \log_aa=\class{mathkuu}{\underline{1}},\ \ \ \log_a1=\class{mathkuu}{\underline{0}},\ \ \ \log_a\dfrac{1}{a}=\class{mathkuu}{\underline{-1}}\]
Point 2BC 4.2.12 対数の性質
\(a>0,\ a \mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 1,\ M>0,\ N>0\) のとき
【積の対数】 \[\log _a M N=\class{mathkuu}{\underline{\log _a M+\log _a N}}\] 【商の対数】 \[\log _a \frac{M}{N}=\class{mathkuu}{\underline{\log _a M-\log _a N}}\] 【累乗の対数】 \(\log _a M^r=\class{mathkuu}{\underline{r \log _a M}} \quad(r\)は実数\()\) 特に, \[\log_a\dfrac{1}{N}=\class{mathkuu}{\underline{-\log_a{N}}}\] \[\log_a\sqrt[n]{M}=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{n}\log_a{M}}}\] ※上記の性質はすべて底が揃っている場合に成り立つことに注意しよう。
【積の対数】 \[\log _a M N=\class{mathkuu}{\underline{\log _a M+\log _a N}}\] 【商の対数】 \[\log _a \frac{M}{N}=\class{mathkuu}{\underline{\log _a M-\log _a N}}\] 【累乗の対数】 \(\log _a M^r=\class{mathkuu}{\underline{r \log _a M}} \quad(r\)は実数\()\) 特に, \[\log_a\dfrac{1}{N}=\class{mathkuu}{\underline{-\log_a{N}}}\] \[\log_a\sqrt[n]{M}=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{n}\log_a{M}}}\] ※上記の性質はすべて底が揃っている場合に成り立つことに注意しよう。
Point 2BC 4.2.13 底の変換公式
\(a,b,c>0\),\(a, b, c\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}1\)のとき、
\(\log_a{b}=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{\log_c{b}}{\log_c{a}}}}\), 特に、\(\log_ab=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{\log_b a}}}\)
【証明】 \(\log_ab=x\)とおくと,対数の定義より\(a^x=b\)。
この両辺の底\(c\)の対数をとると,\(\log_c(a^x)=\log_cb\),すなわち\(x\log_ca=\log_cb\)。
\(\log_ca\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}0\)なので両辺を\(\log_ca\)で割って,\(x=\dfrac{\log_cb}{\log_ca}\)。よって,\(\log_ab=\dfrac{\log_cb}{\log_ca}\)。(証明終)
この両辺の底\(c\)の対数をとると,\(\log_c(a^x)=\log_cb\),すなわち\(x\log_ca=\log_cb\)。
\(\log_ca\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}0\)なので両辺を\(\log_ca\)で割って,\(x=\dfrac{\log_cb}{\log_ca}\)。よって,\(\log_ab=\dfrac{\log_cb}{\log_ca}\)。(証明終)
Point 2BC 4.2.14 \(■^{\log_■△}=\ ?\)
対数の定義より、次の式が成り立つ
\(■^{\log_■{△}}=\class{mathkuu}{\underline{△}}\)
なぜ「当たり前」なのか \(\log_■△\) という数は,そもそも「■ を何乗すると △ になるか」という問いの答えそのものである。
だとすれば,その回数だけ実際に ■ をかければ △ に戻るのは,言われてみれば当たり前である。 式で書けば,\(p=\log_■△\) とおくと対数の定義そのものから \(■^p=△\)。この \(p\) を \(\log_■△\) に戻しただけ。
例1 そのまま使う:\(2^{\log_2 5}=\class{mathkuu}{\underline{5}}\)
例2 底がそろっていないとき:\(4^{\log_2 3}\) \[4^{\log_2 3}=\left(2^2\right)^{\log_2 3}=\left(2^{\log_2 3}\right)^2=\class{mathkuu}{\underline{3^2=9}}\] 底を \(2\) にそろえてから使うのがコツ。
例2 底がそろっていないとき:\(4^{\log_2 3}\) \[4^{\log_2 3}=\left(2^2\right)^{\log_2 3}=\left(2^{\log_2 3}\right)^2=\class{mathkuu}{\underline{3^2=9}}\] 底を \(2\) にそろえてから使うのがコツ。
Point 2BC 4.2.15 \(y=\log_ax\)のグラフと性質
- 定義域は正の数全体、値域は実数全体である。
- 点\((\class{mathkuu}{\underline{1}},\class{mathkuu}{\underline{\: 0}}),\ (a,\ 1)\)を通り、\(\class{mathkuu}{\underline{y}}\)軸を漸近線としてもつ曲線である。
- 底の条件(\(\class{mathkuu}{\underline{a>0}}\),\(\class{mathkuu}{\underline{a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 1}}\)),真数条件(\(\class{mathkuu}{\underline{真数>0}}\))は隠れた条件として常に成立。
- \(a>1\)のとき右上がりの曲線、\(0<a<1\)のとき右下がりの曲線である。
- \(a>0,\ a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 1,\ p>0,\ q>0\)のとき、\(\log_a{p} =\log_a{q}\: \Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\: p=q}}\) (1対1の関数)
\({\color{red}{a>1}}\)のとき,
\[\log_a{○}>\log_a{△}\: \Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\: ○>△}}\]
\({\color{red}{0<a<1}}\)のとき,
\[\log_a{○}>\log_a{△}\: \Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\: ○<△}}\]
\(\log\)付けたり外したりする際は,底が1より大きいか小さいか確認しよう。小さければ大小逆転!
Point 2BC 4.2.16 対数方程式・不等式の解き方
Point 2BC 4.2.17 似た形はおきかえる〜おきかえたら範囲check!!〜
似た形はおきかえる,文字おきかえたら範囲check!!
底をそろえたあと,\(\log\)のカタマリをおきかえて\(2\)次関数に帰着させるのが鉄板。
例 \((\log_2x)^2-\log_2x^3-4<0\) を解け。 まず真数条件より\(x>0\)。ここで\(\log_2 x=t\) とおくと,\(x\)は正の実数全体を動くので \(t\)は実数全体(ここが範囲check!!)。このとき
\[t^2-3t-4<0 \iff (t+1)(t-4)<0 \iff \class{mathkuu}{\underline{-1<t<4}}\]
\(t\)に制限がないので,この範囲がそのまま使える。\(-1<\log_2 x<4\) より
このように,置き換えた瞬間に「範囲あり\(2\)次不等式」という別のテーマに変わる。あとは数Ⅰで習ったとおり,因数分解→グラフ→\(t\)の範囲に注意,と進めればよい。 ※対数では真数条件から\(t\)の範囲が決まる。おきかえは必ず範囲とセット。
\(2^{-1}<x<2^4\), つまり \(\dfrac{1}{2}<x<16\)
注意!この例では\(t\)が実数全体だったので楽だったが,\(t\)に範囲がつく場合は答えが変わる。
たとえば\(1\leqq x\leqq 8\)という条件が付いていれば\(0\leqq t\leqq 3\)となり,\(-1<t<4\)と重ねて\(0\leqq t\leqq 3\),
つまり\(1\leqq x\leqq 8\)が答えになる。
Point 2BC 4.2.18 真数に文字ありときたら・・・
真数に文字がありときたら・・・まずは真数条件確認!
Point 2BC 4.2.19 【発展】底に文字ありときたら・・・
底に文字ありときたら・・・まずは底の条件\(\left( 底>0, \: \neq 1\right) \)確認!
例)\(\log_x(6-x)<2\)を解け。
底の条件より\(x>0,\ x\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}1\),真数条件より\(6-x>0\)すなわち\(x<6\)。よって\(0<x<1,\ 1<x<6\)で場合分け。
\(2=\log_xx^2\)と変形すると,与式は \[\log_x(6-x)<\log_xx^2\] \(\log\)を外すときは,底が1より大きいか小さいかで不等号の向きが変わることに注意して,
(i) \(0<x<1\)のとき(今回は底が1より小さいので不等号の向きが逆転する):\(6-x>x^2 \iff x^2+x-6<0 \iff -3<x<2\)。この範囲と\(0<x<1\)の共通部分で\(0<x<1\)。
(ii) \(1<x<6\)のとき(底が1より大きいのでそのまま):\(6-x<x^2 \iff x^2+x-6>0 \iff x<-3\) または \(x>2\)。この範囲と\(1<x<6\)の共通部分で\(2<x<6\)。
以上より,\(0<x<1\)または\(2<x<6\)。
底の条件より\(x>0,\ x\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}1\),真数条件より\(6-x>0\)すなわち\(x<6\)。よって\(0<x<1,\ 1<x<6\)で場合分け。
\(2=\log_xx^2\)と変形すると,与式は \[\log_x(6-x)<\log_xx^2\] \(\log\)を外すときは,底が1より大きいか小さいかで不等号の向きが変わることに注意して,
(i) \(0<x<1\)のとき(今回は底が1より小さいので不等号の向きが逆転する):\(6-x>x^2 \iff x^2+x-6<0 \iff -3<x<2\)。この範囲と\(0<x<1\)の共通部分で\(0<x<1\)。
(ii) \(1<x<6\)のとき(底が1より大きいのでそのまま):\(6-x<x^2 \iff x^2+x-6>0 \iff x<-3\) または \(x>2\)。この範囲と\(1<x<6\)の共通部分で\(2<x<6\)。
以上より,\(0<x<1\)または\(2<x<6\)。
Point 2BC 4.2.20 【まとめ】桁数・最高位の数ときたら...常用対数利用!
問題は大きく4パターン。以下は覚えなくても都度自作できるように!
① 自然数 \(N\) が \(n\) 桁 \[ \begin{aligned} &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{10^{n-1}}} \leqq N<\class{mathkuu}{\underline{10^n }}\\ &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{n-1}} \leqq \log _{10} N<\class{mathkuu}{\underline{n}} \end{aligned} \] ② \(0<M<1\) である小数 \(M\) の小数第 \(n\) 位に初めて 0 でない数字が現れる \[ \begin{aligned} &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{10^n}}} \leqq M<\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{10^{n-1}}}} \\ &\Longleftrightarrow\class{mathkuu}{\underline{-n}} \leqq \log _{10} M<\class{mathkuu}{\underline{-n+1}} \end{aligned} \] ③ 【応用】\(k\) 桁の自然数 \(N\) の最高位の数が \(a\) ( \(a\) は整数, \(1 \leqq a \leqq 9)\) \[ \Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{a \cdot 10^{k-1}}} \leqq N<\class{mathkuu}{\underline{(a+1) \cdot 10^{k-1}}} \] ④ 【発展】\(0<x<1\) である小数 \(x\) に小数第\(N\)位で初めて\(0\)でない数\(M\)が現れる(小数首位) \[ \begin{aligned} &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{M\cdot 10^{-N}}} \leqq x<\class{mathkuu}{\underline{(M+1)\cdot 10^{-N} }}\\ &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\log _{10} M - N}}\leqq \log _{10} x<\class{mathkuu}{\underline{\log _{10} (M+1)-N}} \end{aligned} \]
① 自然数 \(N\) が \(n\) 桁 \[ \begin{aligned} &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{10^{n-1}}} \leqq N<\class{mathkuu}{\underline{10^n }}\\ &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{n-1}} \leqq \log _{10} N<\class{mathkuu}{\underline{n}} \end{aligned} \] ② \(0<M<1\) である小数 \(M\) の小数第 \(n\) 位に初めて 0 でない数字が現れる \[ \begin{aligned} &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{10^n}}} \leqq M<\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{10^{n-1}}}} \\ &\Longleftrightarrow\class{mathkuu}{\underline{-n}} \leqq \log _{10} M<\class{mathkuu}{\underline{-n+1}} \end{aligned} \] ③ 【応用】\(k\) 桁の自然数 \(N\) の最高位の数が \(a\) ( \(a\) は整数, \(1 \leqq a \leqq 9)\) \[ \Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{a \cdot 10^{k-1}}} \leqq N<\class{mathkuu}{\underline{(a+1) \cdot 10^{k-1}}} \] ④ 【発展】\(0<x<1\) である小数 \(x\) に小数第\(N\)位で初めて\(0\)でない数\(M\)が現れる(小数首位) \[ \begin{aligned} &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{M\cdot 10^{-N}}} \leqq x<\class{mathkuu}{\underline{(M+1)\cdot 10^{-N} }}\\ &\Longleftrightarrow \class{mathkuu}{\underline{\log _{10} M - N}}\leqq \log _{10} x<\class{mathkuu}{\underline{\log _{10} (M+1)-N}} \end{aligned} \]
※そもそも常用対数が何を測っているのかは Point4.2.21 で。
Point 2BC 4.2.21 常用対数は「ゼロの個数」を測っている
\(\log_{10}N\) は「\(N\) は \(10\) を何乗した数か」。つまり\(N\) の大きさを「ケタ」という目盛りで測り直したものである。
\[\log_{10}1=0,\quad \log_{10}10=1,\quad \log_{10}100=2,\quad \log_{10}1000=3\]
\(10\) 倍するたびに \(1\) ずつ増える。だから \(\log_{10}N\) の整数部分が,そのままゼロの個数(=ケタ数\(-1\))にあたる。
例えば「\(8931\) の常用対数は?」と聞かれたら,「あ〜 \(10000\)(ゼロ \(4\) つ)弱だから \(4\) 弱かな」くらいの感覚をもっておこう。
常用対数の整数部分がケタを決め,小数部分が最高位を決める \(N=3.2\times 10^{7}\) のとき,\(\log_{10}N=7+\log_{10}3.2=7.505\cdots\)。 ・整数部分の \(7\) … \(10^7\) 台ということ。よって \(8\) ケタ
・小数部分の \(0.505\cdots\) … これは \(\log_{10}3.2\) のこと。最高位が \(3\) であることを表す だからケタ数を聞かれたら,常用対数の整数部分,最高位を聞かれたら小数部分。 Point4.2.20 の①〜④は,すべてこの \(1\) 本の目盛りの言い換えにすぎない。
・小数部分の \(0.505\cdots\) … これは \(\log_{10}3.2\) のこと。最高位が \(3\) であることを表す だからケタ数を聞かれたら,常用対数の整数部分,最高位を聞かれたら小数部分。 Point4.2.20 の①〜④は,すべてこの \(1\) 本の目盛りの言い換えにすぎない。
小数のときは「\(1\) の位の \(0\) も含めて,\(0\) が何個続くか」 \[\log_{10}0.1=-1,\qquad \log_{10}0.01=-2,\qquad \log_{10}0.001=-3\] 小数側も同じで,\(1\) の位の \(0\) から数えて \(0\) が何個続くかを整数部分が表している。
\(0\) が \(n\) 個なら整数部分は \(-n\) で,小数第 \(n\) 位から数字が始まる。
(\(0.01\) なら「\(\underline{0}.\underline{0}1\)」で \(0\) が \(2\) 個 \(\to\) 小数第 \(2\) 位から) 常用対数をとった値が \(-1.3\) のように中途半端なときは,小数部分が \(0\)〜\(1\) になるように分ける。
\[-1.3={\color{red}{-2}}+0.7\]
と見ると,\(10^{-1.3}=10^{{\color{red}{-2}}}\times 10^{0.7}\)。\(10^{0.7}\fallingdotseq 5.0\) だから,
元の数は \(10^{-1.3}\fallingdotseq 0.050\)(\(0.05\) の常用対数が \(-1.3\) ということ)。 ・整数部分の \({\color{red}{-2}}\) … 小数第 \(\class{mathkuu}{\underline{2}}\) 位から数字が始まる
・小数部分の \(0.7\) … 最高位の数字が \(\class{mathkuu}{\underline{5}}\) であることを表す ※ ここでの「整数部分」は小数部分が \(0\) 以上 \(1\) 未満になるように取った側のこと。 \(-1.3\) を「\(-1\) と \(-0.3\)」と分けると合わなくなる。必ず \(-2\) の側で考える。
・小数部分の \(0.7\) … 最高位の数字が \(\class{mathkuu}{\underline{5}}\) であることを表す ※ ここでの「整数部分」は小数部分が \(0\) 以上 \(1\) 未満になるように取った側のこと。 \(-1.3\) を「\(-1\) と \(-0.3\)」と分けると合わなくなる。必ず \(-2\) の側で考える。
Point 2BC 4.2.22 【復習】相反式は\(x+\frac{1}{x}\)をかたまりで扱う!
相反式ときたら・・・ (式の形からの発想は Point1.1.1)
カタマリ \(x+\dfrac{1}{x}\) で表せ!
ex.)
\[\begin{aligned}
x^2+\dfrac{1}{x^2}&=\class{mathkuu}{\underline{\left( x+\dfrac{1}{x}\right)^2}}-\class{mathkuu}{\underline{2}}\\
x^3+\dfrac{1}{x^3}&=\class{mathkuu}{\underline{\left( x+\dfrac{1}{x}\right)^3}}-\class{mathkuu}{\underline{3\cdot \bcancel{x}\cdot \bcancel{\dfrac{1}{x}}\left( x+\dfrac{1}{x}\right)}}
\end{aligned}\] ※ \(x^{\frac{1}{2}}+x^{-{\frac{1}{2}}}\) や \(x^{\frac{1}{2}}-x^{-{\frac{1}{2}}}\) は,\(2\) 乗すると \(x+\dfrac{1}{x}+2\),\(x+\dfrac{1}{x}-2\) となるのもよく使う。 Point 2BC 4.2.23 相反式と○○は相性がいい
相反式\(\left( ○+\dfrac{1}{○}\right)\)は相加相乗と相性がよい!
Point 2BC 4.2.24 相加平均と相乗平均の関係
\(a>0\), \(b>0\)のとき、
\[\class{mathkuu}{\underline{a+b\geqq 2\sqrt{ab}}}\] 等号成立は\(\class{mathkuu}{\underline{a=b}}\)のとき
\[\class{mathkuu}{\underline{a+b\geqq 2\sqrt{ab}}}\] 等号成立は\(\class{mathkuu}{\underline{a=b}}\)のとき
※いつ使えばいいかわからないですとよく言われるが,「最小(大)値を求めよ」や「とりうる値の範囲を求めよ」というワードで反応するとよい!特に分数関数の最大最小が出てきたら真っ先に候補にしたい(特に文系で有効。理系は微分してグラフでゴリ押しすることもできる)。相加相乗の立ち位置としては,最大最小問題で使える3つの有名不等式のうちの1つ!詳しくはEX「最大最小」の最大最小問題の全体像で。
Point 2BC 4.2.25 指数の大小比較で底がそろわないときは・・・
指数の大小比較・指数不等式で,底がそろわないとき
・・・指数をそろえる! または両辺の対数をとる!
例1(底をそろえる) \(4^{10}\) と \(8^{7}\) の大小を比べよ。 底は\(4\)と\(8\)でそろっていないが,どちらも\(2\)の累乗なので底を\(2\)にそろえられる。
\[4^{10}=(2^2)^{10}=2^{\class{mathkuu}{\underline{20}}},\qquad 8^{7}=(2^3)^{7}=2^{\class{mathkuu}{\underline{21}}}\]
底\(2\)は\(1\)より大きく\(y=2^x\)は単調増加なので,指数の大小がそのまま大小になり,\(\class{mathkuu}{\underline{4^{10}<8^{7}}}\)。 例2(指数をそろえる) \(\sqrt[3]{2}\) と \(\sqrt[4]{3}\) の大小を比べよ。 底が\(2\)と\(3\)なので,例1のように共通の底にそろえることはできない。そこで指数を分母の最小公倍数だけ(\(12\)乗)そろえる。
\[\left(\sqrt[3]{2}\right)^{12}=2^4=\class{mathkuu}{\underline{16}},\qquad \left(\sqrt[4]{3}\right)^{12}=3^3=\class{mathkuu}{\underline{27}}\]
どちらも正なので\(12\)乗の大小がそのまま元の大小になり,\(\class{mathkuu}{\underline{\sqrt[3]{2}<\sqrt[4]{3}}}\)。 例3(両辺の対数をとる) 例2と同じ問題を対数で解く。底は計算しやすいものを選べばよいので,ここでは\(2\)にする(\(3\)でもよい)。 両辺の底\(2\)の対数をとると
\[\log_2\sqrt[3]{2}=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{3}}},\qquad \log_2\sqrt[4]{3}=\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{1}{4}\log_2 3}}\]
分母をはらう(\(12\)倍する)と,比べるのは\(4\)と\(3\log_23=\log_2\class{mathkuu}{\underline{27}}\)。\(4=\log_2\class{mathkuu}{\underline{16}}\)なので\(16<27\)より後者が大きい。\(y=\log_2x\)は単調増加だから対数の大小がそのまま元の大小になり,\(\sqrt[3]{2}<\sqrt[4]{3}\)。例2と同じ「\(16\)と\(27\)」に行き着く。 肩に文字があるなど指数をそろえる手が使えないときは,こちらが本命。 ※なお例2は,4.2.14を使って無理やり底をそろえることもできる。\(3=2^{\log_23}\)より\(\sqrt[4]{3}=\left(2^{\log_23}\right)^{\frac{1}{4}}=2^{\frac{\log_23}{4}}\)となり,底が\(2\)にそろうので指数どうしの比較に持ち込める。ただし結局は例3と同じ計算になるので,実戦でこの手順を踏むことはあまりない。
Point 2BC 4.2.26 肩に文字あり,複雑な式ありときたら・・・
\(●^x\)のように肩に文字ある,肩の式が複雑ときたら・・・対数とることを考えよ!
例 \(x^{\log_{10}x}=100x\) を解け(\(x>0\))。 肩に文字があるので,両辺の常用対数をとる。
\[(\log_{10}x)^2=2+\log_{10}x\]
\(\log_{10}x=t\) とおくと \(t^2-t-2=0\),\((t-2)(t+1)=0\) より \(t=2,\ -1\)。 よって \(x=\class{mathkuu}{\underline{100,\ \dfrac{1}{10}}}\)。
Point 2BC 4.2.27 logをつけたり外したりするときは・・・
指数・対数の不等式は\(1<底\)の時と\(0<底<1\)の時で不等号の向き変わるので要注意!
→ログを付けたり外したりするときは,底が1より大きいか小さいか確認が必要
→ログを付けたり外したりするときは,底が1より大きいか小さいか確認が必要
Point 2BC 4.2.28 【発展】対数と同値性
積の対数を扱うときや,肩の数を前に出すとき,真数が文字なら同値性要注意!! (以下 \(x\) は実数)
つまりは,正しくは
\[\log_2{x^2} = 2 \class{mathkuu}{\underline{\log_2{|x|}}}\]
である。\(\sqrt{x^2}=|x|\)であるのと似た感覚。
① 正しくない例:
\[\log_2 x +\log_2 (x-3) =2\]
\[\bcancel{\iff}\ \log_2 x(x-3) =2\]
\[\iff \log_2 x(x-3) =\log_2 4\]
\[\iff x(x-3)=4\]
\[\iff \cdots \iff x=-1,\ 4\]
代入しておかしな点を確かめてみよう。
① 正しい例:
\[\log_2 x +\log_2 (x-3) =2 \]
\[\iff \log_2 x(x-3) =2,\: x>0,\: x-3>0 \]
\[\iff \log_2 x(x-3) =\log_2 4,\: x>3\]
\[\iff x(x-3)=4 ,\ x>3\]
\[\iff \cdots \iff x=4\]
「まずは真数条件」を徹底していれば問題ない。
② 正しくない例:
\[\log_2{x^2} = 2\]
\[\bcancel{\iff}\ 2 \log_2{x} = 2\]
\[\iff \log_2{x} = 1 \iff x = 2\]
② 正しい例:
\[\log_2{x^2} = 2\]
\[\iff \log_2{x^2} = \log_2{4}\]
\[\iff x^2 = 4 \iff x = \pm 2\]
\(or\)
\[\log_2{x^2} = 2\]
\[\iff 2\log_2{|x|} = \log_2{4}\]
\[\iff |x| = 2 \iff x = \pm 2\]
なぜ絶対値が付くのか(証明) \(\log_a M^n=n\log_a M\) が使えるのは\(M>0\)のときだけ。\(x\)は負かもしれないので\(\log_2 x^2=2\log_2 x\)とは書けない。そこで中身を正のカタマリに置きかえてから公式を使う。
\[
\begin{aligned}
\log_2 x^2 &= \log_2 |x|^2 &&(\because\ x^2=|x|^2)\\
&= 2\log_2 |x| &&(\because\ |x|>0\ \text{なので公式が使える})
\end{aligned}
\]
これだけである。\(x^2\)と\(|x|^2\)は同じ数なのに,\(\log\)の外に出すときは\(|x|\)のほうが「正であることが保証された形」なので,そちらを使う。
(\(x\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 0\)のとき。\(x=0\)は真数条件から除かれる。)
Point 2BC 4.2.29 【参考・発展】指数法則が成り立つ底と指数の条件
指数法則が成り立つときの底や指数の条件については、考え出すとかなり難しい内容になる。とりあえず「指数が実数の範囲」かつ「底が正」ときに指数法則が成り立つということが理解できていれば大丈夫です。
以下に、混乱した方向けに指数法則が成り立つときの底と指数の条件をまとめた表を載せておきます。参考にしてください。( - は高校範囲外)
以下に、混乱した方向けに指数法則が成り立つときの底と指数の条件をまとめた表を載せておきます。参考にしてください。( - は高校範囲外)
| 指数 | 底 \(a>0\) | 底 \(a\leqq0\) |
| 自然数 | ○ | ○ |
| 0,負の整数 | ○ | ○(\(a\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}}0\)) |
| 有理数 | ○ | \(-\) |
| 実数 | ○ | \(\times\) |
この章の振り返り
いかがでしたでしょうか。指数関数と対数関数は、互いに逆の関係にある\(2\)つを行き来する章でした。だから全体像として\(2\)つのグラフを並べて置いています。片方で詰まったら、もう片方の言葉に翻訳してみる、という発想が効く単元です。方程式・不等式の方針は、ほぼ底をそろえるの一言に尽きます。底がそろえば、指数なら指数部分の比較、対数なら真数の比較に落ちる。底がそろわないときに底の変換公式を使う、というだけの話です。ここは道具の数が少ないので、迷う余地はあまりありません。
一方で、この単元の失点はほとんどが条件の見落としから出ます。対数を扱う以上、真数は正、底は正で\(1\)でない。これを最初に書き出しておかないと、出てきた解のうちどれを捨てるべきか分からなくなります。不等式では底が\(1\)より大きいか小さいかで不等号の向きが変わる、という点も同じです。真数や底に文字が入っているときは、その文字についての場合分けが必要になります。
常用対数の使い方も、この章のはっきりした型でした。桁数や最高位の数を問われたら常用対数をとる。\(\log_{10}\)の値が与えられているのは、この処理を要求している合図です。
そして、この章には前章の道具がそのまま再登場しました。相反式を\(x+\dfrac{1}{x}\)のカタマリで扱う手、相加平均と相乗平均の関係。置きかえた後に現れる式が前章で見た形になっている、という経験を積んでおくと、単元の壁を越えて手が出るようになります。