3C 第5章

2次曲線

放物線

Point 3C 5.1.1 放物線の総まとめ
★標準形の方程式 \[ y^2 = \class{mathkuu}{\underline{4px}}\quad (p\mathrel{\bcancel{\mkern-8mu=\mkern-8mu}} 0)\] ★標準形における焦点の座標 \[(\class{mathkuu}{\underline{p}}, \class{mathkuu}{\underline{0}})\] ★準線の式 直線\(\class{mathkuu}{\underline{x}}=\class{mathkuu}{\underline{-p}}\) ★接線の方程式(覚える必要はない)

\((x_1, y_1)\) での接線の式は、 \[y_1y=2p(x + x_1)\]
放物線
★媒介変数表示の一例 \[y=2pt ,\ x=pt^2\]
標準形において,一旦\(y=t\)としてみると,\(x=\dfrac{t^2}{4p}\)となる。これを媒介変数表示としてもよいし,よく見かける上の形のようにするために,\(x\)の右辺が分数でなくなるよう調整してみる。

そこで\(y=2pt\)とすると,\(x=pt^2\)が得られる。
★離心率\(e\)(※次ページ参照) \[\class{mathkuu}{\underline{e=1}}\] ★★図形的な定義★★

定点 F とFを通らない定直線\(l\)からの距離等しい点の軌跡。すなわちその点をP,Pから準線に下ろした垂線の足Hとすると, \[\class{mathkuu}{\underline{\text{PF}}}=\class{mathkuu}{\underline{\text{PH}}}\] Fを焦点、\( l \) を準線、Fを通り\(l\)に垂直な直線を軸、放物線と軸の交点を頂点という。

楕円

Point 3C 5.2.1 楕円の総まとめ
★標準形の方程式 \[\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1}}\quad (a > b > 0)\] \( a = b \) のときは、原点を中心とする半径 \( a \) のになる。

★標準形における焦点の座標 \[(\class{mathkuu}{\underline{\pm \sqrt{a^2 - b^2}}}, \class{mathkuu}{\underline{0}})\] ★接線の方程式

\((x_1, y_1)\) での接線の式は、 \[\class{mathkuu}{\underline{\dfrac{x_1x}{a^2} + \dfrac{y_1y}{b^2} = 1}}\]
楕円1
楕円2
★媒介変数表示の一例 \[x=a\cos \theta,\ y=b\sin \theta\]
★離心率\(e\) \[\class{mathkuu}{\underline{0<e<1}}\]
★★図形的な定義★★

2定点 F, F'からの距離のが一定である点の軌跡。すなわち,その点をPとすると, \[\class{mathkuu}{\underline{\text{PF} + \text{PF'}}} = \class{mathkuu}{\underline{2a}} \quad (\text{一定})\] F, F'を焦点、A, A', B, B'を頂点、FF'の中点を中心、AA'を長軸、BB'を短軸という。長軸の長さを長径,短軸の長さを短径という。

双曲線

Point 3C 5.3.1 双曲線の総まとめ
★標準形の方程式 \[ \class{mathkuu}{\underline{\dfrac{x^2}{a^2} - \dfrac{y^2}{b^2} = 1}}{\color{blue}{\left( ,\dfrac{x^2}{a^2} - \dfrac{y^2}{b^2} = -1\right)}}\quad (a > 0,\ b > 0)\]
★標準形における焦点の座標 \[ (\class{mathkuu}{\underline{\pm \sqrt{a^2 + b^2}}},\ \class{mathkuu}{\underline{0}}){\color{blue}{\left( ,(0,\ \pm \sqrt{a^2 + b^2})\right)}} \]
★接線の方程式

\((x_1, y_1)\) での接線の式は、 \[ \class{mathkuu}{\underline{\dfrac{x_1x}{a^2} - \dfrac{y_1y}{b^2} = 1}}{\color{blue}{,\left(\dfrac{x_1x}{a^2} - \dfrac{y_1y}{b^2} = -1\right)}} \]
★漸近線 \[\class{mathkuu}{\underline{y = \pm \dfrac{b}{a} x}}\]
★媒介変数表示の例2つ \[x=\dfrac{a}{\cos \theta},\ y=b\tan \theta\] \(x=\dfrac{a(e^t+e^{-t})}{2},\ y=\dfrac{b(e^t-e^{-t})}{2}\quad (\)覚えなくてよいがこの形はよく見かけることになる\()\)
双曲線1
双曲線2
★離心率\(e\) \[\class{mathkuu}{\underline{e>1}}\] ★★図形的な定義★★

2定点F, F\('\)からの距離のが一定である点の軌跡。すなわち,その点をPとすると, \[ \class{mathkuu}{\underline{|\text{PF} - \text{PF}'| }}= \class{mathkuu}{\underline{2a}}{\color{blue}{\left( ,2b \right)}} \quad (\text{一定}) \] F, F\('\)を焦点、A, A\('\)を頂点、FF'の中点を中心、直線FF\('\)を軸という。

※青字は,焦点が\(y\)軸上にあるver.

※\(a=b\)のとき,漸近線が直交する直角双曲線となる。

離心率

Point 3C 5.4.1 離心率
点\(\mathrm{P}(x,\ y)\)から定直線(準線)\(l\)の距離を\(1\),点\(\mathrm{P}\)からある点(焦点)\(\mathrm{F}\)までの距離を正の定数\(e\)としたときの点\(\mathrm{P}\)の軌跡が2次曲線。
離心率1離心率2

この章の振り返り

いかがでしたでしょうか。2次曲線は、放物線・楕円・双曲線という3つの曲線について、標準形の式・焦点・準線・接線・媒介変数表示と覚える項目が多く、単純に順番に暗記していくと必ず混ざってしまう単元でした。

そこでこの章では、3曲線をあえて同じ並び順の「総まとめ」に揃えてあります。縦に読んで1曲線ずつ暗記するのではなく、横に見比べて違うところだけを覚えるのが、この章の正しい使い方です。たとえば焦点の座標は、楕円が\((\pm\sqrt{a^2-b^2},\ 0)\)、双曲線が\((\pm\sqrt{a^2+b^2},\ 0)\)と、符号がひとつ違うだけでした。こうして差分で捉えれば、覚える量は見た目よりずっと少なくなります。

そして3つを串刺しにする軸が、最後に扱った離心率\(e\)です。焦点からの距離と準線からの距離の比が\(e\)であり,\(e=1\)なら放物線,\(0<e<1\)なら楕円,\(e>1\)なら双曲線。バラバラの3曲線ではなく,ひとつの族の場合分けだと分かると,記憶の負担が一気に軽くなります。

もうひとつ意識しておきたいのは,各曲線に式による定義図形的な定義の2つの顔があったことです。「2定点からの距離の和が一定」「差が一定」「定点と定直線からの距離が等しい」という図形的な条件で問題文が与えられたとき,そこから標準形の式に持ち込めるかどうかが,この単元の実戦的な山場になります。式の暗記だけで止めず,どういう条件からその式が出てきたのかまで戻れるようにしておいてください。

もうひとつ、この単元で見落とされやすいのが標準形からずれた形への対応です。入試では\(\dfrac{(x-p)^2}{a^2}+\dfrac{(y-q)^2}{b^2}=1\)のように中心が原点にない形で出てくることがありますが、これは標準形を平行移動したものにすぎません。焦点や準線も同じだけ動く、と分かっていれば新しく覚えることはありません。数学ⅠAの2次関数で扱った平行移動の話が、そのまま効いてきます。

媒介変数表示も、それぞれの曲線で用意しました。楕円を\(x=a\cos\theta,\ y=b\sin\theta\)と表せると、楕円上の点を1文字で扱えるようになり、最大最小の問題が三角関数の問題に変わります。これは2次曲線の問題を、すでに得意な単元に引きこむための道具です。放物線や双曲線でも同じ発想が使えます。

この章はPointの数が少ないぶん、1つのPointに詰まっている情報量が多い構成になっています。一度通して読むだけでは定着しにくいので、テストモードで焦点や準線の式を隠して、3曲線を横に並べて言えるかどうかを確認してみてください。