第22章 録音と「弾いてみた」動画
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第22章
録音と「弾いてみた」動画
この章の目標
- 自分の演奏を録音する方法を,手持ちの機材に合わせて選べる
- 音と映像を別べつに録って合わせる流れがわかる
- 公開するときに確認することを知っている
22.1
録音は一番の練習
自分の演奏を録音して聞くと,弾いているときには気づかなかったリズムのずれや音のにごりが,はっきり聞こえます。「歌ってみた」「弾いてみた」の動画を作ることは,仕上げの目標としても,練習の方法としても役に立ちます。
いまは録音の方法がたくさんあります。大きく分けると,空気を通して録る方法と,線でつないで録る方法の2つです。
22.2
空気を通して録る
アンプやのどから出た音を,マイクで拾います。
| 方法 | 良いところ | 気を付けること |
|---|---|---|
| スマホでそのまま録る | 何も買わずにすぐできる | まわりの音が入る。音が大きいと割れる。あとから直しにくい |
| スマホ用やパソコン用の外付けマイク | 手軽に音が良くなる。歌や生の楽器に向く | マイクの向きと距離で音が変わる |
| ハンディレコーダー | 大きな音でも割れにくい。バンド練習をまるごと録るのに向く | 動画と合わせるなら,あとで編集が要る |
スマホで録るコツ アンプの正面に,少しはなしてスマホを立てかけます。音が割れるときは,アンプの音量を下げるか,スマホを遠ざけます。伴奏の音源を同じアンプや別のスピーカーから流して一緒に録ると,それだけで1本の動画になります。
22.3
線でつないで録る
ギターやベースの信号を,空気を通さずにスマホやパソコンへ直接取りこみます。まわりの音が入らず,夜でも録れます。アンプを鳴らさないかわりに,アンプの音をまねる機能(アンプシミュレーター)を使って音を作ります。
| 方法 | しくみ | 向いている人 |
|---|---|---|
| オーディオインターフェース + アプリ | 楽器やマイクの信号をスマホやパソコンに取りこむ機械。音作りはアプリのアンプシミュレーターでする | 歌も楽器も録りたい人。あとから音を作り直したい人 |
| マルチエフェクター(録音機能つき) | USB でつなぐと,作った音がそのまま録れる | ライブと同じ音で録りたい人 |
| アンプ(録音機能つき) | USB やライン出力から,アンプの音を直接取り出せる | これからアンプを買う人。ふだんの練習の音で録りたい人 |
| アンプシミュレーターの専用機 | 足元に置く小さな機械で,アンプの代わりになる。ライブでもそのまま使える | スタジオや本番でも同じ音を使いたい人 |
歌だけを録るなら,USB でつなぐマイクが1本あれば,オーディオインターフェースなしで始められます。
22.4
音を重ねて仕上げる
線でつないで録った音は,録音・編集用のアプリ(DAW といいます。スマホやタブレットに無料で入っているものもあります)で重ねたり直したりできます。
- 伴奏を用意する。アプリに伴奏の音源を読みこむ。自分でドラムやベースを打ちこんでもよい。
- クリックに合わせて録る。通して弾けなくても,場面ごとに分けて録り,うまくいったところをつなげられる。
- 音量のバランスを取る。歌が聞こえるかを基準に,それぞれの音量と EQ を調整する(第13章)。これを「ミックス」という。
- 映像はあとから録る。仕上がった音を流しながら,それに合わせて弾いているところを撮影し,動画編集アプリで音と映像を合わせる。
22.5
公開する前に確認すること
- 曲の権利:人の曲を演奏した動画は,投稿する場所によって,公開してよいかどうかの決まりがちがう。 とくに,原曲の音源や配信されているカラオケ音源をそのまま使うときは,使ってよいものかを必ず確かめる。
- うつっているもの:顔,制服,校舎,部屋の中,窓の外の景色など,自分や学校が分かるものが入っていないかを見る。
- 学校や部活の決まり:部の活動として公開するときは,顧問の先生に相談する。
- ほかの人:一緒にうつっている人や,一緒に演奏した人の許可をもらう。
公開しなくても,録音して自分で聞き返すだけで十分に練習になります。
この章のまとめ
- 録音して聞き返すことは,一番の練習になる。
- 空気を通して録る方法は手軽。線でつないで録る方法は,まわりの音が入らず,あとから直せる。
- 音を先に仕上げて,映像をあとから合わせる。
- 公開する前に,曲の権利,うつっているもの,学校の決まりを確認する。