第19章 フレーズとソロ作り
★ ?
第19章

フレーズとソロ作り

この章の目標

  • ペンタトニックの中で,コードトーンをねらって着地できる
  • チョーキング,ハンマリング,プリング,スライド,ビブラート,ダブルストップを使い分けられる
  • 短いフレーズをくり返して,8小節のソロを組み立てられる
19.1

スケールを上下するだけでは,ソロにならない

ペンタトニックの形を覚えても,順番に上り下りするだけでは練習のように聞こえます。ソロをメロディにするコツは,第9章と同じです。

19.2

コードトーンの場所を知る

キー Am(C)の曲を,A マイナーペンタのポジション1で弾くとします。下の図は,進行 Am → F → C → G のそれぞれのコードトーン(R・3・5)が,同じ範囲のどこにあるかを示したものです。

Am
A・C・E
F
F・A・C
C
C・E・G
G
G・B・D

F と B はペンタトニックにない音ですが,コードが F や G のときには着地の音として使えます。コードが変わるたびに全部を追う必要はありません。まずは「Am のときは A か C か E で終わる」から始めます。

19.3

奏法で表情を付ける

同じ音でも,弾き方で表情が変わります。ギターが「歌う」ための道具です。

奏法記号やり方と効果
チョーキングcho弦を押し上げて音を上げる。全音上げが基本。上げた先の音程を正確に
ハンマリングH弾いたあと,別の指で高いフレットをたたいて音を出す。なめらかにつながる
プリングP押さえた指で弦を引っかけるように離して,低い音を出す
スライドS押さえたまま指をすべらせて,次のフレットへ移る
ビブラート〜伸ばす音を細かく揺らす。チョーキングを小さくくり返す感覚

A マイナーペンタのポジション1で,チョーキングによく使うのは次の2か所です。どちらも全音上げると,ペンタトニックの次の音になります。

  • 3弦7フレット(D)→ 全音上げて E(5度)
  • 2弦8フレット(G)→ 全音上げて A(ルート)

ベースでは,ハンマリング,プリング,スライドをよく使います。

19.4

チョーキングのコツ

チョーキングには,半音上げるハーフ(half)と,全音上げるフル(full)があります。TAB 譜にどちらかが書いてあります。

ユニゾンチョーキング となり合う2本の弦を同時に弾き,太いほうの弦だけをチョーキングして,細いほうの弦と同じ高さまで上げる奏法です。2つの音がぴったり合う直前の,少しずれてうなっている瞬間に迫力が出ます。

3弦7フレットを全音上げると2弦5フレットと同じ E,2弦8フレットを全音上げると1弦5フレットと同じ A になります。

19.5

ダブルストップ

2本の弦を同時に鳴らす弾き方をダブルストップといいます。ブルースやロックンロールのソロによく出てきて,単音よりも太く,コードっぽく聞こえます。キー A のブルースでよく使う形は次の3つです。

  • 4度(となりの2本):同じフレットなら1本の指の腹でまとめて押さえる。1弦5フレットと2弦5フレットは A と E。
  • 6度(1本とばした2本):1弦と3弦を弾き,間の2弦は押さえている指の腹でふれて音を止める。ピックで2弦ごと弾いても,鳴るのは2本だけになる。
  • 6度で平行移動:コードの音を2つずつ拾える形。D7 なら 1弦10フレット(D)と3弦11フレット(F♯),E7 なら 1弦12フレット(E)と3弦13フレット(G♯)。コードが変わったら,同じ形のままコードの位置へスライドする。

ピックは,2本の弦だけを1回でかすめるように小さく振ります。指で弾くなら,親指と人差し指(または中指)で2本を同時につまむように弾く方法もあります。第23章の H に,ダブルストップを使った16小節のブルースのソロがあります。

19.6

フレーズの例

A マイナーペンタのポジション1で作った,短いフレーズの例です。リズムは8分音符を基本に,自由に変えてかまいません。

例1 下りてきてルートに着地する(Am の上で)

例2 チョーキングで始めて,歌うように伸ばす

例3 ハンマリングとプリングでなめらかに

例4 同じリズムをくり返して,コードに合わせて最後の音だけ変える

例4の最後の音は,Am では E,F では F,C では G,G では B です。どれもそのコードのコードトーンです。

19.7

8小節のソロを組み立てる

小節内容
1〜2モチーフを出す(短く,覚えやすく)
3〜4モチーフをくり返す。最後だけ少し変える
5〜6音域を上げる,音数を増やすなどして盛り上げる
7〜8一番高い音か長い音で山を作り,ルートに着地する

2人のギターで同じフレーズを3度でハモると(第9章),一気に華やかになります。

フレーズを書く欄 講座で習ったフレーズや,耳コピしたフレーズ,自分で作ったフレーズを書きましょう。

(冊子ではここに書きこみ欄があります。ノートに書いてみましょう)
(冊子ではここに書きこみ欄があります。ノートに書いてみましょう)
(冊子ではここに書きこみ欄があります。ノートに書いてみましょう)

問1 進行 Am → F → C → G で,それぞれのコードの上でフレーズを終えるのに合う音を,下から選びなさい(合う音をそれぞれ選ぶこと)。

【 A  B  C  D  E  F  G 】

  1. (1)Am
  2. (2)F
  3. (3)C
  4. (4)G

この章のまとめ

  • フレーズの最後や伸ばす音を,コードトーンにする。
  • 弾きっぱなしにせず,区切って休む。
  • 短いモチーフをくり返して,少しずつ変える。
  • チョーキングは,上げた先の音程を正確に。
← 講座のトップへ