第25章 バンド練習とライブ
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第25章
バンド練習とライブ
この章の目標
- スタジオで,時間をむだにせずセッティングと練習ができる
- 曲の地図を作って,バンドで同じ見通しを持って練習できる
- 本番の準備と,トラブルが起きたときの動き方を知っている
25.1
スタジオ練習の流れ
スタジオは時間でお金がかかります。2時間なら,次のように時間を割り振ると練習の時間をしっかり取れます。
| 時間 | やること |
|---|---|
| 最初の10分 | セッティングと音作り。アンプはボリュームを0にしてから電源を入れる。真空管アンプはスタンバイスイッチを先にオフのまま電源を入れ,少し待ってからオンにする |
| 10分 | 全員で音量バランスを合わせる。ボーカルがはっきり聞こえるところまで,楽器の音量を下げる |
| 80分 | 通し → 気になる部分だけの練習 → もう一度通し。通しは必ずスマホで録音する |
| 最後の15分 | 録音を聞いて,次回までの課題を決める。片付けは終了時刻までに終わらせる(アンプはボリュームを0にしてから電源を切る。真空管アンプはスタンバイにしてから電源を切る) |
- ギターアンプは自分の真後ろではなく,少し横に向けると,自分にもほかの人にも聞こえやすくなる。
- 大きな音を出すほど上手に聞こえるわけではない。自分の音が聞こえないときは,まず周りの音量が上がりすぎていないか話し合う。
- 次の曲へ移るとき,チューニングをすばやく確認する。
25.2
バンドで曲をコピーする
- 曲の地図を作る:イントロ・Aメロ・サビなどの区間と小節数,コード進行(度数で)を1枚にまとめ,全員で共有する(第10章,第5章)。
- キメを確認する:全員で同時に止まる・鳴らすところを書き出し,そこだけ先に合わせる。
- 入り方と終わり方を決める:カウントをだれが出すか,最後の音をどう切るか(「最後にジャーン」,第10章)。
- 個人練習で弾けるようにしてから集まる:スタジオは「合わせる」場所にする。
25.3
リズムをそろえる
- ベースはバスドラムに:ベースの音の出だしをバスドラムに重ねると,低音がまとまって聞こえる。
- ギターのカッティングはハイハットに:16分の刻みはハイハットと同じ細かさで弾くと,ノリがそろう。
- 走る・もたる:速くなる(走る)のは盛り上がるところ,遅くなる(もたる)のは難しいところで起きやすい。録音をクリックと聞き比べて確かめる。
- ドラムに合わせられないときは,まずドラムだけがクリックに合わせ,ほかの楽器はドラムを聞いて合わせる。
25.4
本番の準備
| 準備 | 内容 |
|---|---|
| セットリスト | 曲順,各曲のキー・カポ・チューニング(半音下げなど),曲間のMCを書く。足元に貼れる大きさで印刷する |
| 転換表 | 前のバンドと入れかわるときの段取り。アンプの設定(つまみの位置)を写真に撮っておくと,すぐ再現できる |
| リハーサル | 自分の音(中音・返し)と客席側の音(外音)の両方を確かめる。ボーカルが聞こえるかを客席から聞いてもらう |
| 持ち物 | 予備の弦,ピック数本,予備のシールド,チューナー,エフェクター用の電池か電源,タオル,セットリスト |
本番中のトラブル
- 弦が切れた:曲の途中なら残りの弦で弾き切る。次の曲までに予備のギターに持ちかえるか,ほかのメンバーにつないでもらう。
- 音が出ない:第24章の順(本体のボリューム → シールド → エフェクター → アンプ)で確かめる。慌てずに,ボーカルかドラムに合図して少しつないでもらう。
- まちがえた:止まらずに次の小節の頭から戻る。客席は,止まらなければほとんど気づかない。
25.5
耳と体を守る
- スタジオやライブは音が大きく,長く聞くと耳を痛めることがあります。音楽用のイヤープラグは,音のバランスをあまりくずさずに音量だけを下げてくれます。
- 練習の前に,手首と指をゆっくり伸ばす。痛みが続くときは練習を休み,無理をしない。
- 立って弾くときは,ストラップの長さを座って弾くときの位置に近づけると,手首の負担が減る。
この章のまとめ
- スタジオは「合わせる場所」。セッティングと片付けの時間も決めておく。
- 曲の地図とキメを全員で共有する。
- ベースはバスドラム,カッティングはハイハットに合わせる。
- 本番はセットリスト・転換表・予備の弦とシールド。トラブルは近いところから順に確かめる。