音の距離とメジャースケール
この章の目標
- 鍵盤の音を C,D,E… の名前で言える
- 2つの音の距離を「半音いくつ分」で数えられる
- 好きな音からメジャースケールを作れる
- 2つの音の距離を「長3度」「完全5度」のような度数で言える
まず鳴らしてみよう
鍵盤アプリを開いて,下の図の3つの音を同時に押さえてみましょう。これが C(シー・メジャー)というコードです。なぜこの3つの音なのかは,この章と次の章で説明します。
音の名前
バンドでは,音を「ドレミ」ではなくアルファベットで呼びます。コードネームもこの名前で書くので,最初に覚えてしまいましょう。
黒鍵には,となりの白鍵の名前に記号を付けた名前が付いています。
- ♯(シャープ):すぐ右どなりの鍵盤(半音上)
- ♭(フラット):すぐ左どなりの鍵盤(半音下)
C と D の間の黒鍵は,C から見れば C♯,D から見れば D♭ です。同じ鍵盤に2つの名前があり,どちらで呼ぶかは曲のキー(1.6 節)によって決まります。
問1 図の①〜⑥の鍵盤の名前を答えなさい。黒鍵は2通りの名前を答えなさい。
- (1)
- (2)
- (3)
- (4)
- (5)
- (6)
半音と全音
白鍵と黒鍵を区別せずに,すぐとなりの鍵盤までの距離を半音といいます。半音2つ分の距離が全音です。
上の図は,C を 0 として半音ごとに番号を付けたものです。E と F(4 と 5),B と C の間には黒鍵がないので,白鍵どうしでも距離は半音です。
問2 次の2つの音の距離は,半音・全音のどちらですか。
- (1)C と D
- (2)E と F
- (3)A と B
- (4)B と C
- (5)F♯ と G♯
- (6)E と F♯
- (7)B♭ と C
- (8)C♯ と D
メジャースケール
C から白鍵だけを順に弾くと「ドレミファソラシド」になります。となり合う音の距離を調べると,次の並びになっています。
C から始めたものが C メジャースケールです。ほかの音から始めても,同じ並びにすれば「ドレミファソラシド」と同じように聞こえます。そのかわり,並びを守るために黒鍵が必要になります。
問3 G と F から,それぞれ「全・全・半・全・全・全・半」の並びで音をたどり,メジャースケールの8つの音に印を付けなさい。使う黒鍵はどれですか。
使う黒鍵は
使う黒鍵は
問4 同じようにして,D メジャースケールと B♭ メジャースケールの音に印を付けなさい。
度数(音と音の距離の呼び方)
2つの音の距離を音程といい,「○度」という単位で表します。数え方は次の2段階です。
- 下の音を「1」として,文字(C・D・E…)をいくつ進んだかを数える。
C から E なら C・D・E で3度。D から F も D・E・F で3度。 - 半音の数を数えて,長・短・完全などを決める。
C から E は半音4つで長3度,D から F は半音3つで短3度。
半音の数と度数の対応は次の表のとおりです。右端の「記号」は,コードの中身を書くときにこの先ずっと使います。
| 半音の数 | 度数 | C から数えた音 | 記号 |
|---|---|---|---|
| 0 | 完全1度(同じ音) | C | 1 |
| 1 | 短2度 | D♭ | ♭2 |
| 2 | 長2度 | D | 2 |
| 3 | 短3度 | E♭ | ♭3 |
| 4 | 長3度 | E | 3 |
| 5 | 完全4度 | F | 4 |
| 6 | 増4度/減5度 | F♯/G♭ | ♯4/♭5 |
| 7 | 完全5度 | G | 5 |
| 8 | 短6度 | A♭ | ♭6 |
| 9 | 長6度 | A | 6 |
| 10 | 短7度 | B♭ | ♭7 |
| 11 | 長7度 | B | 7 |
| 12 | 完全8度(オクターブ) | C | 8 |
問5 次の2つの音の音程を答えなさい(左が下の音,右が上の音)。
- (1)C → G
- (2)C → E
- (3)D → F
- (4)E → G
- (5)F → A
- (6)G → F
- (7)A → C
- (8)C → B
問6 次の音を答えなさい。
- (1)D の長3度上
- (2)A の完全5度上
- (3)E の短3度上
- (4)F の完全4度上
- (5)B♭ の長3度上
- (6)G の短7度上
- (7)E の長3度上
- (8)B の完全5度上
キーと五度圏
C メジャースケールの音を中心にできている曲を「キーが C の曲」といいます。G メジャースケールなら「キーが G」です。キーが変わると,使う黒鍵(♯ や ♭ の付く音)が変わります。
問7 表の空欄をうめなさい。メジャースケールを作って確かめること。
| キー | ♯・♭ の数 | ♯・♭ の付く音 |
|---|---|---|
| C | なし | なし |
| G | ♯ 1つ | F♯ |
| D | ||
| A | ||
| E | ||
| F | ♭ 1つ | B♭ |
| B♭ | ||
| E♭ | ||
| A♭ |
表をよく見ると,規則があります。
- C → G → D → A → E と,完全5度上のキーに移るたびに ♯ が1つ増える。
- C → F → B♭ → E♭ → A♭ と,完全5度下のキーに移るたびに ♭ が1つ増える。
この関係を円に並べたものが五度圏です。時計回りに完全5度ずつ上がり,12回で元の C に戻ります。
問8 次の ♯・♭ の数になるメジャーキーを答えなさい。
- (1)♯ 1つ
- (2)♭ 2つ
- (3)♯ 3つ
- (4)♭ 3つ
この章のまとめ
- 音の名前は C・D・E・F・G・A・B。♯ は半音上,♭ は半音下。
- となりの鍵盤までが半音,半音2つで全音。
- メジャースケールは「全・全・半・全・全・全・半」。
- 度数は,文字の数で「○度」を決め,半音の数で長・短・完全を決める。
- 完全5度上のキーに移ると ♯ が1つ増え,完全5度下に移ると ♭ が1つ増える。